日和見アカデメイア

ゆるく書いていきます!

最近の政治について

 近頃は日本という国のあり方を考える上で必要不可欠な要素である「憲法」についての論争が国会で繰り広げられている。憲法の拡大解釈での集団的自衛権の行使の是非や憲法自体を変えてしまう「改憲」に関しても議論が進んでいる。しかしながら僕達の中で単純な一つの疑問が浮かぶのではないだろうか?それは「憲法」とは何か?という素朴な疑問である。以下において憲法とは何かについて述べ、それを踏襲して現在における憲法改正議論についての個人的見解を述べていきたい。
 
 憲法とは英語でconstitution という。この憲法という法律は最高法規と呼ばれ、簡単に言えば法律の中の王様のような立ち位置に存在している。では具体的にどんなところが法律の王様なのだろうか?それは、国における国民地位を保証したり、国家による権力の暴走を防ぐための国民と国との約束事なのだ。したがって憲法改憲することは非常に困難であり、次のような手続きを踏まなければならない。

憲法第96条 第1項で「この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」と規定し、第2項 「憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体をなすものとして、直ちにこれを公布する。」

となっており、簡単に「はい!この憲法邪魔だから変えるね!」とはいかないのである。この改憲手続きの中で非常に重要なのは「国民投票で過半数の賛成」を有する部分である。日本国の主権は国民にあり、国民自身の決断によって最終的には改憲されるため政治家などの独断と偏見のみでは憲法改正を行うことができない仕組みとなっている。

 では、以上のことを踏まえて現状の国際情勢と照らし合わせて日本国憲法は正しく機能しているのか?と考えてたときに僕自身「?」と考え込んでしまう。正直な話、日本国憲法においては第9条において戦力を保持することができないのは有名だがこの項目は「アメリカにおける日本軽視」が如実に現れた項目ではないだろうか?このように僕が考える根拠として第二次世界大戦が終わったときに日本国はGHQによって占領され、その時に急ピッチで新しい民主的な憲法を作らされた。この時にアメリカの考えは「アジアの小国がこれ以上大きくなることはないだろう。だったら俺たちアメリカが守ってやってもいいかな!属国として面倒みてやるか。」という甘い考えだったに違いない。その結果、戦力放棄など独立した国とは思えないアメリカに守ってもらうのが前提の最高法規が出来上がったのではないだろうか。そしてアメリカの予想は外れてしまい日本が立派な経済大国となった際に周辺諸国と対等に付き合っていくためには独立した戦力が必須であり今まさに議論の対象になっているのだと考える。戦争をするためではなく抑止力としての戦力を保持することは国家として当たり前のことだ。しかしながら、急いで改憲してしまうのではなく国民世論との乖離は避けなければならないだろう。そのためにもときの権力者には様々な価値観を加味し、議論していってほしいと願うばかりだ。